第七話

東の高山に向かったやえこ達はふもとに一旦集合しました。

やえこ「ここか」

やえこは兵士達に号令を出しました。

山をくまなく潰す為、頂上付近をめざし散らばって登っていきました。

本体率いるやえこは、途中他国の兵と遭遇しました。

他国の兵「おまちください」

ゆい「我らはやえこ王国の者だ」

他国の兵「はっ、やえこ王国の方がどのような事で?」

ゆいは他国の兵に説明すると、他国の兵はファーイーストという国の兵だと言うのです。

ファーイースト兵「では目的は我らと同じということですな」

ゆい「ふむ、してそちらの指揮官の方にお会いしたいのだが」

ファーイースト兵「すぐに」

しばらくすると、上官らしき人物が現れました。

???「これは、失礼いたしました。私はファーイーストの軍師、べるとるっちと申します」

やえこ「してべるとるっち殿、なぜファーイーストの兵が?」

べるとるっち「近年、モンスターの被害が我が国にも及んでおりまして」

べるとるっちはやえこたちと同様の被害があり、モンスターの討伐にやってきたとの事でした。

やえこ「どうだろう、ここは協力してモンスターを退治しては」

べるとるっち「それはありがたいことです。我らは少数ですので、何かと時間がかかっておりました」

ゆい「よろしくお願いします。我々は分散し頂上を目指しております」

べるとるっち「なるほど、ではそちらの本隊と離れすぎず行動いたします」

やえこ「よろしくたのむ」

こうしてやえこ達は、ファーイーストの兵と協力してモンスターを討伐することになりました。

頂上付近に差し掛かるまで、幾度となくモンスターとの戦いがありました。

やえこ「さすがに疲れてきたな」

ろぜった「やえこ様、少しお休みください」

やえこ「いや、他のものも休みなく戦っているのだ、私だけ休むわけにはいかん」

ろぜった「ご無理なさらないように・・・」

やえこたちは頂上に到着しました。

やえこ「ここが親玉のアジトだな」

頂上には石造りの小城がありました。

他の隊も合流し、いざ突入しようとしたところ。

???「まてーい!」

やえこ「貴様がモンスター達のボスだな?」

???「いかにも、我が名はくもも」

やえこ「だからどうした!皆のものやってしまえー!」

くもも「え?ちょっといきなりですか」

くももはやえこたちに八つ裂きにされました。

くもも「い、いのちだけは・・・!」

ゆい「やえこ様、とどめを」

やえこ「・・・」

ろぜった「どうされたのですか?こやつはやえこ様の友の仇ではありませんか」

やえこ「そうだが、なんとか更正させてやりたい」

ゆい「それはだめです!ほうっておくとまた罪もない人々が犠牲に!」

やえこ「くももよ、約束できるか?」

くもも「でも・・・今更、人々が許してくれるとは思えない・・・」

やえこ「なぜだろうな、おぬしを見ていると憎しみも大きいが、なんとかしてやりたいとも思えてくる」

ゆい「・・・」

ろぜった「やえこ様がそうおっしゃるなら」

ゆい「仕方ありませんね」

やえこ「ファーイーストはどうだ?」

べるとるっち「しばらくは人目につかないようにしてくださるなら我らの胸にしまっておきましょう」

やえこ「すまないな」

べるとるっち「私も心を入れ替えたくももを見てみたい気がします」

くもも「ううっ・・・ありがとう・・・もう二度と悪さはしません・・・ううう」

こうしてモンスター退治を終えたやえこたちはふもとに降りてきました。

べるとるっち「では我らはここで。加勢いただきありがとうございました」

やえこ「うむ。こちらこそ助かった」

べるおるっち「では、くれぐれもくももをよろしくお願いいたします」

やえこ「わかった」

べるとるっち達は東の方向へ帰還していきました。

やえこ「さて、我らもひきあげるとしよう。みなのもご苦労であった!」



  • 最終更新:2012-11-27 21:21:35

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